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私の1番のファンは母|福々ちえ「やさしさに溺れる」を読んで

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私の幸せを、私以上に願っているのが、母であり、反抗期真っ盛りな娘の創作活動を、誰よりも応援してくれたのも母だった。久しぶりにゆっくり会話をしたくなったのは、あるTwitter上の作品に出会ったから。

働きづらさを抱えつつ、ゆるく会社員をしている、お喋りなイラストレーター夜くまのエッセイ連載「繊細とゴキゲンのすきま」、第4回です。
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素朴な絵柄が素直にしみる

福々ちえさんの「やさしさに溺れる」という、Twitterで更新されていた作品が、最近、30話を経て、最終回を迎えた。

シンプルな絵柄は、すっきり素朴で、透明な天然水のようだ。読んでいると、そのままじんわり染み込んでくる。

これだけ情報や娯楽が溢れているインターネットで、確かな握力で、私の心を掴んで、毎日、タイムラインを覗きに行っては、更新を楽しみにしていた。

この作品を描いた人はどんな人なのだろうと、気になって、オフィシャルブログにも飛んで、片っ端から過去作品を読んでみた

Amazonでは「稼いだら幸せになれると思っていた」という作品もKindleで購入できる。その中で特に「幸せの感覚を掴む」話は、ぜひ皆さんに読んでほしい)。

すっかり、福々ちえさんのファンである。

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やさしさに溺れて包まれて

今回は、冒頭の作品「やさしさに溺れる」を読んで感じた気持ちを連ねていきたい。

この作品は、母と娘(時々、会社の先輩)を描いた物語で、読み終えた後は、自分のお母さんと話したくなった

大人になって、「お母さんと話す」というのは、昔よりなんだか難しくなった気がする。

私は実家暮らしなので、毎日、顔を合わせているが、なんだろう、「会話」をちゃんとしていなかったような。

「今日、ごはんどうするの?」

「ごめん、今日は外食します」

「了解」

「ただいま」

「遅かったわね」

「うん。お風呂入ってくる」

「明日も早いんでしょ、あんまり遅くなく寝なさいよ」

「はーい」

こんな感じ。

これだって、会話ではあるんだけど、なんというか、もっと、まっすぐ顔を見て、目を見て、座って、「今、考えていること」なんかを、ゆっくり考えながら、言葉を重ねていくような、

そういう、会話は久しく母としていないなと気付かされた。こんなに近くにいるのにね。

母は、今、何を考えていて、何に興味があって、何に悩んでいて、何に心が動いて、最近楽しかったことは何かとか。

あー、私は知らないな、とこの作品を読んで、思ったわけである。

母がボランティアを始めた理由

そういえば、最近、母がぽろりと教えてくれた話を思い出した。

「あのね、お母さん、今日、ボランティア行ってきたの。古い切手とかハガキを仕分けるの」

「ボランティア?なんでまた急に」

お母さんも、自分で何か始めなきゃなって思ったのよ」

「ふーん。それ、お金もらえるの?」

「もらえないわよ、ボランティアだもん」

「ふーん。バイトにすればいいのに。お母さん、本とか好きでたくさん読んでるし、図書館のバイトとか」

「図書館のお仕事は、お母さんには難しいから」

「そうなの?じゃあ、習い事とかは?」

「続かなかったら、お父さんに悪いからね」

「そういうもんなの?」

「ほら、あんたもいつかは家を出て、彼氏くんと一緒に住むでしょう。だから、お母さんも、ちゃんと自分の時間を楽しまなきゃって思ったの」

「そっか」

いつだって1番のファンでいてくれた人

あー、こうやって書いてみると、私はなんて、気の利かない、冴えない娘なのだろうか。

上手く言えないけど、何か気持ちが溢れて、泣けてきてしまう

私は小さい頃、あんなに色んな習い事をさせてもらったというのに。

今、私がこうして、好奇心を持って、創作を楽しんでいるのも、子どもの頃に旅行やら絵本やら、たくさんの経験を好きなだけさせてもらったことが、大きいはずだ。

子どもの頃の旅行の記憶なんて、たかが知れてて、当時はその土地の名前も、お金も、交通も、苦労も、何も知らずに、好き勝手にわがままを言っていた

あー本当に、私ってやつは。

私が今こんなにも、絵やら文章やらに打ち込んでいるのは、母がいつも応援してくれたからだ。

小学校の宿題の、読書感想文。先生からもらった花丸をお母さんに見せたら、私以上に喜んで、親戚中に自慢して、じーちゃんばーちゃん、いとこに、おばちゃん、おじちゃん、皆が「すごいわね〜」と褒めてくれた。

夏の自由工作も、たくさん褒めてくれて、大人になった今も実家の玄関に飾ってある

母のスマホケースは、私が毎日描いているマンガイラストがプリントされている。

「夜くま」のグッズを、実の母が毎日、使ってくれている

こうして書いてみると、母は今も昔も、変わらず、私のファンで居続けてくれて、応援してくれている。

ようやく「家族」ができる嬉しさ

でも、私は母は、「やさしさに溺れる」の主人公と同じように、盛大な反抗期の末、3年間、謎の国際シェアハウスに家出して、コロナで何やかんやを経て、今は実家に戻って暮らしている。

家出から帰って、過ごした実家での1年、ようやく、「家族」ができた気がする。きっとまだまだ未熟な部分も多いだろうけど。

そして、きっと、来年には、また家を出て、今度は恋人と生活をしているはずだ。そしたら、もう実家に住所はもどらない

もちろん、あくまで予定で、人生は何があるか分からないし、私は部屋が汚いから、きれい好きな彼氏に、あっという間にフラれることだって、大いにあり得る。

まあ、先のことはわからないけど

まずは2人で、行き先も決めずに、のんびり散歩して、疲れたら目に止まったカフェでお茶をして、また歩いて家に帰る。

そんな休日を今度、母を誘ってみようと思う。

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