AIに文章を書かせる人が、増えました。
そして、読む側にも回ります。 ネットで読んだ記事、届いたメール、誰かの投稿。
これ、AIが書いたのかな。 そう思ったことは、ありませんか。
10問用意しました。選択肢をタップするだけです。 会員登録も、集計もありません。
ちなみに自分は、書く側でも読む側でも間違えました。 その話は、最後に書きます。
ルール
難しく考えないでください。
2択と3択が混ざっています。直感で選んで、解説を読む。 それだけです。
全部正解する必要はありません。 むしろ、間違えたところが面白いと思います。
第1問
次のうち、人間が書いたのはどちらでしょう。 A「この機能は作業時間を短縮するだけでなく、ミスの削減にも貢献します。これにより、業務全体の効率化を実現します。」 B「これを入れてから、たぶん3割くらい早くなった気がします。ミスも減ったような。数えてないので、感覚ですが。」
- Aが人間

- Bが人間

- どちらもAI

正解!
不正解!
Bが人間
Bが人間です。Aの「〜だけでなく」「これにより」は、AIが好んで使う接続です。そして「効率化を実現します」のような、主語のない言い切りも特徴的。Bの「たぶん」「気がする」という揺れは、AIには出しにくい部分です。
第2問
AIが書いた日本語に混ざりやすい記号は、次のうちどれでしょう。
- 三点リーダー

- 波ダッシュ

- 全角ダッシュ

正解!
不正解!
全角ダッシュ
全角ダッシュ(—)です。英語では文の途中で話を切り替えるときによく使われますが、日本語ではあまり使いません。AIは英語の文章を大量に読んでいるので、その習慣が残ることがあります。日本語なら、読点か括弧で済むことがほとんどです。
第3問
AIが書いた日本語に、韓国語やロシア語の単語がそのまま混ざることがある。○か×か。
- 正しい

- 間違い

正解!
不正解!
間違い
間違いです。「開発」の位置にハングルの「개발」、「機器」の位置にキリル文字の「устройства」が入ることがあります。文字化けではなく、意味は合っていて文字だけが別言語。文脈に馴染むので、読み返しても気づきません。実際に、公開直前まで見落としたことがあります。
第4問
どちらが人間の文章でしょう。 A「バックアップを取らずに更新して、サイトが真っ白になりました。復旧に半日かかりました。」 B「更新作業においては、事前のバックアップが重要です。適切な準備を行い、明確な手順で進めることが大切です。」
- Aが人間

- Bが人間

正解!
不正解!
Aが人間
Aが人間です。Bは「重要」「適切」「明確」といった、中身のない評価語が並んでいます。そして「〜することが大切です」で終わる。何をすればいいのかが書かれていません。Aは具体的で、しかも失敗を認めています。
第5問
同じ意味の言葉が、違う表記で混ざる。この「表記ゆれ」について、正しいのはどれでしょう。
- 文章の長さは関係ない

- 短い文章ほど起きやすい

- 長い文章ほど起きやすい

正解!
不正解!
長い文章ほど起きやすい
長いほど起きやすくなります。AIは前に書いた表記を完全には保っていないので、そのときどきで自然な形を選びます。「Webサイト」「ウェブサイト」「WEBサイト」が同じ記事に混ざる、といった形です。分けて書かせた場合は、さらにゆれます。
第6問
どちらが人間の文章でしょう。 A「準備には3つの段階があります。第一に、目的を明確にすること。第二に、手順を整理すること。第三に、結果を検証すること。」 B「やることは3つです。何のためにやるか決める。手順を書き出す。あとは、終わったあとに見直す。いや、見直しは4つ目かもしれません。」
- Aが人間

- Bが人間

正解!
不正解!
Bが人間
Bが人間です。Aは3つの項目がきれいに揃いすぎています。文の長さも、語尾も、構造も同じ。人が書くと、どこかが崩れます。Bは長さがばらばらで、途中で言い直してもいる。整いすぎているのは、AIの特徴のひとつです。
第7問
日本語で「言葉を省略する」ときの、伝統的な書き方はどれでしょう。
- 三点リーダー1つ

- 三点リーダー2つ

- ピリオド3つ

正解!
不正解!
三点リーダー2つ
日本語の組版では、三点リーダーを2つ並べる(……)のが伝統的な形です。ピリオドを3つ並べる(...)のは英文の書き方で、AIが出しやすいもののひとつ。ただし、これは間違いというより習慣の違いです。大事なのは、同じ文章の中で揃っていることだと思います。
第8問
次の文は、AIと人のどちらが書いたものでしょう。 「この手法は、効率性という点において優れていると言えるでしょう。適切に運用することで、より良い結果につながる重要な要素の一つです。」
- AIが書いた

- 人が書いた

正解!
不正解!
AIが書いた
AIが書いたものです。「〜という点において」「〜と言えるでしょう」「重要な要素の一つです」。どれも、何も言っていません。中身を抜いても文が成立するのが特徴です。人が書くと、たいてい具体的な何かが混ざります。
第9問
AIが書いた文章に別の言語の単語が混ざっても気づきにくいのは、なぜでしょう。
- 意味が通っているから

- 前後の文脈が合わないから

- 文字が読めないから

正解!
不正解!
意味が通っているから
意味が通っているからです。文字化けなら記号が並ぶので目が止まりますが、別言語の単語は「読める文字」で「意味も合っている」。頭の中では正しい言葉として再生されるので、引っかかりません。書いた本人は内容を知っているので、なおさら見えなくなります。
第10問
自分の書いた文章の間違いに気づくために、いちばん効くのはどれでしょう。
- 声に出して読む

- 読み返す回数を増やす

- 時間を空けてから読む

正解!
不正解!
時間を空けてから読む
時間を空けるのが、いちばん効きます。書いた直後は内容を覚えているので、読んでいるつもりで再生しているだけになります。一日置くと、少しだけ他人の文章に近づきます。声に出すのも有効ですが、まず時間を空けるほうが楽です。回数を増やすのは、あまり意味がありませんでした。
答え合わせのあとに
何問できましたか。
正直に書くと、このクイズは、あまり実用的ではありません。
ここに出したのは、分かりやすい例だけだからです。実際の文章は、もっと見分けがつきません。
自分は、間違えました
書く側でも、読む側でも。
書いた文章に、別の言語が混ざっていた
第3問と第9問の話です。実際にありました。
公開する前に、3回は読み返しています。それでも見落としました。
指摘されて、初めて気づきました。意味が合っていたので、引っかかりようがなかったんです。
読み返していたつもりで、見ていなかった
あとで気づいたのは、自分がやっていたのは確認ではなく再生だったということでした。
書いた本人なので、何が書いてあるかは分かっています。分かっているから、見ていない。
いちばん時間をかけて読んでいる人が、いちばん見えていない。
見分けようとしないほうが、たぶんいい
クイズを作っておいて言うのもなんですが。
AIが書いたかどうかを見分けるのは、これからもっと難しくなります。
そして、見分けたところで、あまり意味がありません。
AIが書いた正確な文章もあれば、人が書いた間違いだらけの文章もあります。
見るべきなのは、たぶん別のところです
書いてあることが、合っているかどうか。
数字に出典があるか。固有名詞は実在するか。日付は正しいか。そちらのほうが、ずっと大事です。
誰が書いたかより、何が書いてあるか。
もし、自分でも使っているなら
公開する前に、確認できることがあります。
別の言語の文字。 日本語の文字コードで保存してみると、警告が出ます。
記号。 検索機能で、1つずつ数えられます。
表記ゆれ。 ゆれそうな言葉を、ペアで検索して件数を比べます。
どれも、機械のほうが得意です。 人の目が苦手なところなので。
それぞれのやり方は、別の記事に書きました。
おわりに
10問のうち、何問かは引っかかったのではないでしょうか。
自分は、作りながら間違えました。 解説を書いていて、「これ、自分もやってるな」と思ったところが何か所かあります。
見分ける技術より、確認する習慣のほうが役に立つと思っています。
そして、いちばん見えていないのは、自分の文章です。
※本記事は2026年8月時点の内容です。

