AIが書いた文章の表記ゆれ|1か所ずつ見れば正しいので気づかない

同じ意味の言葉が別の表記で書かれていることを示したイメージ図 ITライフハック
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第1回は別の言語の文字、第2回は記号の話でした。

最後は、もっと厄介なものです。

どの1か所を見ても、正しい。 それなのに、文章としては揃っていない。

表記のゆれです。

1か所ずつ見れば正しいが、並べると揃っていないことを示した図

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こういうものです

同じ記事の中に、こう書かれていました。

Webサイトの表示速度を測ります。
(中略)
ウェブサイトが重いときは、
(中略)
WEBサイトの画像を見直してください。

3つとも、同じものを指しています。 そして、3つとも間違いではありません。

「Webサイト」も「ウェブサイト」も「WEBサイト」も、日本語として通ります。

混ざっているのが問題です。

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なぜ気づかないのか

1か所ずつ見ているからです。

読み返すとき、上から順に読みます。「Webサイト」を見た瞬間、それは正しい。 何の問題もありません。

数段落あとで「ウェブサイト」を見ます。これも正しい。

並べて見ないと、違いが見えません。

前の2回と、性質が違います

第1回の別言語の文字も、第2回の記号も、その1文字を見れば間違いだと分かります。

表記のゆれは、1か所では判定できません。 文章全体を横断して数えないと、見つからない。

だから、いちばん見落としやすいと思っています。

なぜAIが出すのか

長い文章になるほど、増えます。

AIは、前に書いた表記を完全に保っているわけではありません。そのときどきで、自然な形を選びます。

そして、どれも自然なので、選ばれ方が一定になりません。

何回かに分けて書かせた場合は、とくにゆれます。 別々の会話で書いた部分をつなぐと、まず揃っていません。

ゆれやすいもの

自分の文章で、実際に多かったものを挙げます。

カタカナと英語

Webサイト  /  ウェブサイト  /  WEBサイト
ユーザー    /  ユーザ
サーバー    /  サーバ
コンピューター / コンピュータ

末尾の長音符が、いちばんゆれます。 どちらも使われている言葉なので、両方出てきます。

漢字とひらがな

下さい  /  ください
出来る  /  できる
事      /  こと
時      /  とき
様々    /  さまざま

どちらも正しいので、機械的には判定できません。

送りがな

行う  /  行なう
表す  /  表わす
申込  /  申し込み

数字

3つ  /  3つ  /  三つ
1週間 /  一週間

製品名やサービス名

ここは、ゆれると印象が悪いところです。

WordPress  /  WordPress  /  ワードプレス
YouTube    /  Youtube    /  ユーチューブ

正式な表記があるものは、それに合わせてください。 「Wordpress」は、公式には使われていない書き方です。

どうやって見つけるか

ここも、前の2回とは方法が変わります。

方法1:ペアで検索する

ゆれそうな言葉を、両方とも検索します。

1. 「ユーザー」で検索  →  12件
2. 「ユーザ」で検索    →  3件

 → 混ざっている

片方が0件なら、揃っています。 両方に件数があれば、混ざっている。

注意点があります。 「ユーザ」で検索すると、「ユーザー」も引っかかります。件数を見るときは、そこを差し引いてください。

方法2:自分の言葉リストを作る

毎回ゼロから考えると、続きません。

自分がよく使う言葉で、ゆれやすいものを書き出しておきます。

【カタカナ】
ユーザー(ユーザ)
サーバー(サーバ)
ブラウザ(ブラウザー)

【ひらがなにする】
ください(下さい)
できる(出来る)
とき(時)
こと(事)

【製品名】
WordPress
YouTube

括弧の中が、使わないほうです。

公開前に、このリストを上から検索していく。 慣れれば数分で終わります。

方法3:AIに数えさせる

これは補助として使えます。

この文章の中で、同じ意味なのに違う表記で
書かれている言葉を探してください。

・見つかった表記を、両方とも書き出してください
・それぞれ何回出てくるかも数えてください
・修正はしなくていいです

「修正はしなくていい」と書くのが要点です。 これがないと、勝手に直し始めて、どこを変えたか分からなくなります。

ただし、数え漏れがあります。 AIは数を数えるのが得意ではないので、見つかったものを検索で確認するという使い方になります。

どこまで揃えるか

全部を完璧にする必要はないと思っています。

揃えたほうがいいもの

製品名やサービス名。 正式な表記があるものは、そこに合わせる。間違っていると、目立ちます。

その記事の主題になっている言葉。 何度も出てくるので、ゆれると読みにくい。

気にしなくていいもの

1回しか出てこない言葉。 比べる相手がいないので、ゆれようがありません。

引用の中。 元の表記を変えるほうが問題です。

迷ったら

読み手が違和感を持つかどうかで決めています。

「ユーザー」と「ユーザ」が混ざっていても、意味は通ります。 ただ、なんとなく雑な印象は残る。

そこを気にするかどうかは、書き手の判断だと思います。

3回を通して

このシリーズで扱ったのは、読んでも気づかないものでした。

第1回  別の言語の文字   → 意味が合っているので気づかない
第2回  記号             → 形が似ていて、意味を持たない
第3回  表記のゆれ       → 1か所ずつ見れば正しい

どれも、内容としては間違っていません。 だから、読み返しても引っかかりません。

そして、確認の方法が、それぞれ違います。

第1回  日本語の文字コードで保存してみる
第2回  記号を1つずつ検索する
第3回  ゆれる言葉をペアで検索する

1つの方法では、全部は見つかりません。

まとめ

  • 同じ意味の言葉が、違う表記で混ざることがある
  • どの1か所を見ても正しい。 だから読み返しても気づかない
  • 前の2回と違い、文章全体を横断しないと見つからない
  • 長い文章ほど、分けて書かせるほど、ゆれる
  • ゆれやすいのは、カタカナの長音符/漢字とひらがな/送りがな/数字/製品名
  • 確認は、ゆれる言葉をペアで検索して件数を比べる
  • 自分の言葉リストを作っておくと、毎回使い回せる
  • AIに数えさせるときは、「修正はしなくていい」と添える
  • 全部を完璧にしなくていい。 製品名と、主題の言葉を優先する

1か所ずつ見れば正しいものは、読んでも見つかりません。

そして、並べて数えるのは、機械のほうが得意です。

読み返す時間を、内容が合っているかどうかに使う。 揃っているかどうかは、検索に任せる。そう分けると、少し楽になりました。

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