自分で作ったものを自分で紹介するとき、ステマにしない書き方|自作プラグインの記事6本を見直して直したこと

ブログの記事の上に「作者が書いています」という札を付けている手と、虫眼鏡で文章を見直しているイメージ ITライフハック
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2023年10月1日に、いわゆる「ステマ規制」が始まりました。今年の10月で、ちょうど3年になります。

私は WordPress のプラグインを作って公開していて、このサイト(Gift)や自分のブログで、その紹介記事も書いています。
先日、その紹介記事を6本まとめて見直しました。すると、作者なのに、第三者が見つけて試したような書き方をしているところが、いくつも見つかりました。わざとではありません。「使ってみた記事」の書き方に引っぱられて、気づかないうちにそうなっていました。

この記事は、何が問題だったか、どう直したかの記録です。自分で作ったアプリや商品、サービスを、自分で紹介している方の参考になればと思います。

私は法律の専門家ではありません。ここに書くのは、消費者庁の公開している資料を読んで、自分の記事をこう直した、という話です。自分の場合がどうなるか迷うときは、消費者庁の資料を読むか、専門家に相談してください。
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ステマ規制は、何を問題にしているのか

消費者庁の説明を短くまとめると、次のとおりです。

項目 内容
始まった日 2023年10月1日(景品表示法の不当表示に加わった)
問題になる表示 広告なのに、広告であることを隠す表示。事業者の表示だと、見る人が分かりにくいもの
対象になる人 商品やサービスを売っている事業者(広告主)
媒体 SNS、ブログ、レビュー、テレビ、新聞など、問わない

ここで大事なのは、自分の商品を自分で紹介する人は、まさに「事業者」の側だということです。個人で作っていても、売っていれば同じです。無料で配っていても、有料版があるなら、無料版の紹介は有料版への入口になります。

そして、事業者が第三者のふりをして紹介するのは、「広告であることを隠す」典型の形です。

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見直して見つかった、5つの書き方

1. 作者なのに、よその人が作ったもののように書いていた

いちばんまずかったのが、これです。

直す前 直した後
「日本人開発者の無料プラグインです」 「私が作って、無料で公開しているプラグインです」
「最終的に手元に残ったのが、このプラグインでした」 「見つからなかったので、自分で作りました」
「自作ではありませんが」 (事実と違うので削除し、作者だと書いた)

最後の「自作ではありませんが」は、事実と反対のことが書いてありました。どうしてこうなったのか、自分でも分かりません。ただ、読んだ人は「作者とは別の人が勧めている」と受け取ります。これは、広告であることを隠しているのと同じです。

2. 作者と書いていても、第三者の感想のように褒めていた

冒頭で「筆者が作ったプラグインです」と書いていた記事もありました。それでも、本文にこんな言い回しが残っていました。

  • 「地味に感心したのが、この部分です」
  • 「作り手が向き合ってきたことが伝わる細部でした」
  • 「触って確認できた範囲では、かなり手厚い」

作者が自分の作ったものを「感心した」と書くのは、おかしな話です。読む人には、外から評価しているように読めます。
これは「作るときに、ここに気をつけました」「こうなるようにしました」という、作り手の言葉に直しました。書いてある中身は同じでも、誰が言っているかがはっきりします。

3. タイトルに「レビュー」と付けていた

「導入して運用してみた(レビュー)」というタイトルの記事がありました。
レビューは、ふつうは使う側が書くものです。作者が「レビュー」と付けると、それだけで第三者の評価のように見えます。タイトルは「使い方(作者が解説)」に変えました。

4. 自分のサイトを「開発元の公式ページ」と呼んでいた

自分のサイトへのリンクに、「開発元の公式ドキュメント(一次ソース)」と書いていました。
間違いではないのですが、「開発元」という言い方は、自分とは別の会社があるように聞こえます。「作者による解説ページ(自分のサイト名)」に直しました。

5. ほかの会社の名前を出して比べていた

これはステマとは別の話ですが、あわせて直しました。
「○○は有料で、△△は設定が難しくて、それに比べてこちらは」と、よそのプラグインの名前を出して比べていた記事がありました。自分の商品と比べる形で、ほかの会社の商品の名前を出すと、相手の商品を悪く見せているように読めることがあります。
名前は出さずに、「有料でおまかせにできるもの」「多機能だけれど設定が多いもの」のように、種類で説明する形にしました。

「作者です」と書くだけで足りるのか

見直しながら気になったのが、ここです。

消費者庁の Q&A には、会社の社員が自社の商品を紹介する場合について、「私は○○社の社員です」と所属を書くだけでは、必ずしも事業者の表示だと分かるとはいえない、という趣旨の説明があります。
分かりやすい書き方として挙げられているのは、「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった言葉を入れることや、「○○社から商品の提供を受けて投稿している」のような文章です。

なので私は、「作者です」と書くのに加えて、宣伝を含む記事だということも、記事のはじめに書くことにしました。使っている一文は、次のようなものです。

この記事で紹介しているプラグインは、筆者が作って公開しているものです。この記事は、そのプラグインの宣伝を含みます。

記事の最初の数行に入れておけば、読み始めた人がすぐに分かります。記事のいちばん下に小さく書くのでは、最後まで読まない人には届きません。

公開する前に見るところ

今は、自分の商品を紹介する記事を出す前に、次の表を上から見ています。

見るところ 確かめること
記事のはじめ 作者であることと、宣伝を含むことが、最初の数行に書いてあるか
タイトル 「レビュー」「使ってみた」など、第三者が書いたように見える言葉がないか
本文の言い回し 「感心した」「驚いた」「見つけた」など、外から評価する言葉がないか
リンクの説明 自分のサイトを「公式」「開発元」など、別の人のように呼んでいないか
比べている部分 ほかの会社の商品の名前を出して、自分の商品を持ち上げていないか
数字 自分の環境での結果だと書いてあるか(「必ず速くなる」のように言い切っていないか)

探すときは、記事の中を「レビュー」「感心」「開発元」「日本人開発者」といった言葉で検索すると、見落としが減ります。

まとめ

  • ステマ規制は、広告なのに広告であることを隠す表示を問題にしている。自分の商品を自分で紹介する人は、事業者の側
  • 作者なのに第三者のように書く、第三者の感想のように褒める、タイトルに「レビュー」と付ける、は直した
  • 「作者です」と書くだけでなく、宣伝を含む記事だということも、記事のはじめに書く
  • 公開前に、タイトル・言い回し・リンクの説明・比べ方を見直す

自分で作ったものを紹介するのは、悪いことではありません。作った人にしか書けないこともたくさんあります。
ただ、それを作った本人が書いているということは、読む人がいちばん知りたいことのひとつです。最初に書いておけば、それだけで信用される記事になると思います。

消費者庁の説明は、次のページにあります。

令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。(消費者庁)
ステルスマーケティングに関するQ&A(消費者庁)

2026年9月時点の情報です。制度や Q&A の内容は変わることがあるので、最新の情報は消費者庁のページで確かめてください。

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