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元職員が教える、ハローワークの賢い使い方 13 ~障害者対象窓口を利用するメリット~

ハローワーク障害者窓口のメリット 働く-Work
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前回は、障害者専用の職業相談窓口とは何か、利用できる対象者などについて大まかに解説しました。

今回は障害者窓口を利用することのメリットを詳しくご説明します。

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きめ細かな相談と支援

向かい合って話す男女

その人ごとに状況は変わりますが、障害があるということは、働く際に苦手なことがある、出来ないことがある、など何か配慮が必要になる場合が多いものです。

一般的な職業相談に加えて、このような障害に関する聞き取り事項が増えますので、何度も相談を重ねて詳しく聞き取っていきます。

ましてや初対面ですと、普通は最初からご自身の障害状況を全て伝えることもなかなか簡単なことではないですので、何度も相談する中で信頼関係を築いていく過程も大切です。

最初は就職相談というより、その人の得意なこと苦手な事を把握するため、世間話から日常の様子なども聞いていったりもします。ご本人の過去に働いた時の経験なども聞いていくうちに、離職理由に共通するものを発見したり、意外とこれが得意なのではないかと気付いたり…。

ただ喋っているだけではなく、会話の中にはたくさんのヒントが詰まっているのです。

また、障害者窓口の職員はたいていが少人数であるため、求職者が相談に来られたら前回と同じ職員が担当する事も多く、継続して濃密な相談ができたりします。

職業相談とは、単に求人を紹介するだけではありません。

働くうえで配慮が必要な事柄をきちんと整理して相手に伝える事ができるか。こんな時にはこんなふうに対処していけばどうか。様々なアドバイスや相談を経て、働くための準備をしていくのです。

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就労だけでなく人生まるごと支援も?

家と家族のイメージ

ハローワークは雇用に関する相談機関ですが、障害があるかたの職業相談を進めていると、就労以外の分野(福祉や医療など)との連携が必要になってくる場合があります。

ハローワークの管轄外となる支援の場合には、該当機関に話をつなぎ、問題が放置されないように努めたりもします。

障害のことだけでなく、求職者の家庭への介入が必要となることもあります。

過去にあった事例としましては、知的障害がある息子さんの就職先に、心配性の母親が何かと電話を入れてきて面倒な事態になっているという問題が企業側からハローワークに寄せられたことがありました。まずはお母さんの意識改革をするべく説得を続けたものです。お母さんもメンタル的に少々不安定になっておられたというのもあったようです。

つまり障害者ご本人への支援だけでなく、家族に問題があるケースもあり、そういったときには家族も含めて物事の解決にあたらないと、安定した雇用につながらないのです。

また、学校卒業後の就職から始まり、その後、転職するタイミングごとにハローワークで相談に来られていますと、本当に文字どおり、ずっと人生を通して支援しているようなかたもおられます。

合いそうな求人が入ったら連絡がもらえたりする

企業から障害者求人を出してもらう場合、何度も企業へ営業をかけた成果での求人だったりすることも多く、これまでに相談に来ている求職者さんへ電話やメールですぐお知らせしたりします。

企業にとっても、何名か面接できるほうが良いでしょうし、求職者側も応募の機会が増えれば自分にとって働きやすい職場を見つけられる可能性が高くなります。

求職登録に来ただけで、その後、何も相談が無い求職者よりも、何度も相談を重ねている(就職意欲が高そうな)求職者のほうが声がかかりやすくなりますので、就職の意思が強いかたはぜひ諦めず根気よく相談をしてみてください。

就職後もフォローが受けられる

上を見上げる女性

障害者ではない、通常窓口での紹介からの就職では存在しない仕組みですが、就職した企業へ定期的に、「就職した障害者が無理なく働けているか」確認を行います。

「定着指導」といいまして、「指導」の名称は、いかにも行政指導っぽくて私はあまり好きではないのですが、つまりは企業側および(就職した)障害者の両方に現状の確認を行います。

何か困っていることがあればアドバイスをしたり、雇用助成金などで解決できるものがあれば提案したり。より安定して長く働き続けられるようにするためのシステムです。

ハローワーク職員が赴く以外に、「職場適応援助者(ジョブコーチ)」という支援員を活用して行う場合もあります。

「定着指導」は就職したあとの一定期間が対象ですが、就職してから何年か経過していても困った事があれば(職場環境が自分の障害にはきつくなってきた、雇用条件の変更を言われ困っている、辞めようかどうか悩んでいるなど)、電話でもいいのでハローワークへ相談してみましょう。

状況が改善すれば働き続けたいのに…と考えておられるなら、辞める前に相談を。

辞めるのはいつでもできますから、どうすればうまくいくのか、第三者(ハローワーク)と相談しながら考えていくのもひとつの方法です。

せっかく無料で利用できる公的機関なので、うまくハローワークを使いましょう。

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