Codex CLI のコマンドを調べると、記事によって書かれている数が違います。
「全24種」「全33種」「全64種」。どれが正しいのか、と思うかもしれません。
どれも正しいです。 書かれた時期が違うだけです。Codex は更新が速く、コマンドが増えたり、名前が変わったりしています。
なので、この記事では「全部を網羅する」ことはしません。 実際によく使うものに絞って、手元のバージョンで使える一覧を確認する方法を示します。そのほうが、長く使える記事になると思うからです。
先に、よく使う10個を置いておきます。
/status いまの状態と、クレジットの残量を見る
/model 使うモデルを切り替える
/permissions どこまで自動で任せるかを変える
/init プロジェクトのルールファイルを作る
/diff 何が変わったかを見る
/review 変更内容をレビューさせる
/plan 実装前に、方針を立てさせる
/compact 会話を要約して圧縮する
/clear 会話をまっさらにする
/help 使えるコマンドの一覧を出す 迷ったら /help です。 手元のバージョンで実際に使えるものが表示されます。

この記事で分かること
- コマンドの3つの種類
- スラッシュコマンド(対話中に使うもの)
- 起動オプション(ターミナルで指定するもの)
- 用途から引く早見表
- 手元の一覧を確認する方法
1. 3種類あります
混乱しやすいので、最初に整理します。打つ場所が違う3種類があります。
ターミナルで打つもの。 codex に続けて書きます。セッションの開始や終了に関わるものです。
codex login
codex exec "テストを実行して" 対話中に打つもの。 Codex が動いている最中に、/ から始めて入力します。
/status 設定ファイルに書くもの。 恒久的な設定です。これは第4回で扱います。
日常的に触るのは、上の2つです。
2. スラッシュコマンド
対話中に使うものです。用途別に並べます。
2-1. 状態を確認する
| コマンド | 何をするか |
|---|---|
/status | 現在の設定、モデル、クレジットの残量を表示 |
/model | 使うモデルを確認・変更 |
/permissions | 承認とサンドボックスの設定を変更 |
/mcp | 外部ツール連携の状態を確認 |
/status は、いちばん使うと思います。
第1回で書いたとおり、Codex はクレジットを消費します。どれくらい残っているかを、作業を止めずに確認できるのは便利です。
/permissions は、以前は /approvals という名前でした。古い記事では、そちらで書かれていることがあります。 名前が変わっただけで、やることは同じです。
2-2. 作業を組み立てる
| コマンド | 何をするか |
|---|---|
/plan | 実装に入る前に、方針を立てさせる |
/diff | 変更内容を表示する |
/review | 変更をレビューさせる |
この3つは、セットで使うと効きます。
いきなり作らせるのではなく、/plan で方針を出させて、確認してから進める。作業が終わったら /diff で変更を見て、/review でレビューさせる。
/review は、このシリーズの最終回で詳しく扱います。 ここが Codex の面白いところで、別のAIが書いたコードをレビューさせるという使い方ができます。
2-3. 会話を整える
| コマンド | 何をするか |
|---|---|
/compact | 会話を要約して圧縮する |
/clear | 会話をまっさらにする |
/fork | いまの会話から枝分かれさせる |
長く使っていると、動作が鈍くなったり、前に言ったことを忘れたりします。 そのときに使います。
/compact は、続けるとき。 それまでの内容を要約して圧縮するので、話の流れを保ったまま容量を空けられます。
/clear は、区切るとき。 調査が終わって実装に入る、別の作業に移る、といった場面です。
/fork は、試すとき。 いまの状態から分岐させて、別の方向を試せます。うまくいかなければ、元の会話に戻れます。
2-4. プロジェクトの設定
| コマンド | 何をするか |
|---|---|
/init | プロジェクトを解析して、ルールファイルを作る |
/init を実行すると、AGENTS.md というファイルの下書きが作られます。
これは、このプロジェクトのルールを Codex に伝えるためのファイルです。第2回でも触れましたが、詳しくは第4回で扱います。
2-5. その他
| コマンド | 何をするか |
|---|---|
/help | 使えるコマンドの一覧を表示 |
/resume | 過去のセッションに戻る |
3. 起動オプション
ターミナルで codex を起動するときに指定するものです。
3-1. よく使うもの
| オプション | 何をするか |
|---|---|
--model | 使うモデルを指定 |
--sandbox | 触れる範囲を指定 |
--ask-for-approval | 確認するタイミングを指定 |
--config | 設定を一時的に上書き |
--profile | 用途別の設定をまとめて切り替え |
--json | 結果を機械が読める形で出力 |
--sandbox と --ask-for-approval については、第2回で詳しく書きました。 この2つが、Codex の自動化を決める軸です。
3-2. サブコマンド
codex に続けて書くものです。
| サブコマンド | 何をするか |
|---|---|
codex login | ログインする |
codex exec | 対話せずに1回だけ実行 |
codex resume | 過去のセッションを再開 |
codex mcp | 外部ツール連携の設定 |
codex doctor | 動作状態を診断 |
codex update | 更新を確認して適用 |
3-3. 前回のつづきから始める
codex resume そのフォルダでの、過去のセッションを再開できます。
直前のものをそのまま続けたいなら、こうです。
codex resume --last 作業を中断して、翌日に続きから始めるといった使い方ができます。毎回ゼロから説明し直さずに済みます。
3-4. 対話せずに1回だけ実行する
codex exec "テストを実行して、失敗したものだけ報告して" 聞いて、答えて、終了します。
--json と組み合わせると、結果を他のプログラムに渡せます。 自動処理に組み込むときに使う形です。
codex exec --json "変更点をまとめて" 3-5. 困ったときの診断
codex doctor 動作がおかしいときは、まずこれです。インストールの状態、認証、設定の問題をまとめて確認できます。
4. 用途から引く早見表
「あれ、何だったっけ」というときは、ここから引いてください。
| やりたいこと | 打つもの |
|---|---|
| 使えるコマンドを知りたい | /help |
| クレジットの残りを見たい | /status |
| モデルを変えたい | /model |
| 自動で進む範囲を変えたい | /permissions |
| 何が変わったか見たい | /diff |
| 変更をレビューさせたい | /review |
| 作る前に方針を立てさせたい | /plan |
| 会話が重くなってきた | /compact |
| 別の作業に移りたい | /clear |
| 別の方向を試したい | /fork |
| プロジェクトのルールを作りたい | /init |
| 前回のつづきから始めたい | codex resume --last |
| 1回だけ実行したい | codex exec "..." |
| 読み取り専用で起動したい | codex --sandbox read-only |
| 動きがおかしい | codex doctor |
| 更新したい | codex update |
5. 手元の一覧を確認する
この記事でいちばん大事な部分かもしれません。
5-1. なぜ確認が必要か
冒頭に書いたとおり、Codex はコマンドの増減が速いです。
記事によって「24種」「33種」「64種」と書かれているのは、書かれた時期が違うからです。そして、名前が変わることもあります(/approvals が /permissions になったように)。
この記事に載っているものが、手元で使えるとは限りません。 逆に、載っていないものが使えることもあります。
5-2. 確認する方法
対話中なら、こうです。
/help 入力欄で / を打つだけでも、候補が出ます。 ここに出てくるものが、手元で使えるものです。
ターミナルからなら、こうです。
codex --help サブコマンドとオプションの一覧が表示されます。
5-3. バージョンを確認する
codex --version 解説記事を読むときは、そこに書かれたバージョンと自分のものを比べてください。 差が大きければ、内容が合わない可能性があります。
5-4. 記事とコマンドが食い違ったら
手元の /help と codex --help が、いつでも正解です。
この記事も含めて、書かれた時点の情報でしかありません。エラーが出たら、まず手元の一覧を確認してください。
6. 覚えておくと便利なもの
6-1. /plan から始める習慣
いきなり作らせるより、まず方針を出させるほうが、結果的に速いことが多いです。
方向が違っていたときに、戻る距離が短くて済みます。 全部作らせてから直すと、やり直しの範囲が大きくなります。
6-2. /diff を挟む習慣
作業が終わったら、何が変わったかを必ず見てください。
「動いたからよし」で通すと、意図しない変更が混ざっていても気づきません。
6-3. /status で残量を見る癖
クレジット制になったので、知らないうちに減っているということが起こります。
長い出力を何度も生成させた日は、確認しておくと安心です。
まとめ
- コマンドは3種類。ターミナルで打つもの、対話中に打つもの、設定ファイルに書くもの
- よく使うのは
/status/model/permissions/diff/review/plan/compact/clear/init/help /permissionsは、以前/approvalsという名前だった。古い記事に注意- 前回のつづきは
codex resume --last - 自動処理に組み込むなら
codex exec --json - 動きがおかしいときは
codex doctor - コマンドは増減する。 この記事より、手元の
/helpとcodex --helpが正しい - 解説記事を読むときは、バージョンを見比べる
Codex は更新が速いので、一覧を覚えるより、確認の仕方を覚えるほうが役に立ちます。 迷ったら /help、これだけ覚えておけば困りません。
次回は、設定ファイルを扱います。毎回オプションを指定しなくて済むようにする方法と、プロジェクトのルールを渡す AGENTS.md の書き方です。
※本記事の情報は2026年8月時点のものです。コマンドは頻繁に変更されるため、最新の情報は /help・codex --help および公式ドキュメントをご確認ください。

