素敵だったわよね、年末の紅白歌合戦。
これでいったん休養期間に入るとのことだから、その人生の門出を絶対見届けたかったのよね。期待を裏切らない歌いっぷり、その美意識。素晴らしかったわ。
氷川くん。今は「Kiina」ってSNSでは名乗っているわね。
出場発表前は紅組、白組のどちらから出るんだろうと思っていたんだけど、特別企画枠だったのよね。紅、白で区別できるものでもないし、特別枠で落ち着いたのかな。
ん?でもさ、よくよく考えてみたらなぜ「特別」扱いされなきゃいけないんだろう、って話よね。特別枠に決まった経緯はアタシには知るすべも無いので、特に意図された「特別」じゃないのかもしれないけど。LGBTQはどちらにも属さないから「特別」ってなるのも、どうなのよ。って思うわけよ。
もう今の時代、男女で分ける意味が無いと思わない~?
小学校の運動会でさえ、紅組、白組を男女で分けていないわよ。男女混合で紅白に分けているだけだし、出席名簿も男女混合で五十音順というのも一般的になってきたわよね。あれ?学校教育のほうが進んでいるのかしら。
んまあ、紅白歌合戦もある意味伝統行事的な位置づけになってきたから、古いままのルールでやり通すってのもアリなのかもだけど。歌舞伎とか相撲とか伝統のやつみたいに。
最近、これだけメディアでもLGBTQのことを取り上げて随分認知度は高まったと思うのだけど、どうしても壁を崩せないのは、昔からの固定概念を崩せない、うちの父親。
戦中生まれだからその当時の教育や風潮では到底受け入れられないのかもしれないけど、テレビでKiinaが出ている時に父がネガティブな言葉を発するのよ。父よりも5歳若い母は柔軟に発想を切り替える人なのでKiinaのこと受け入れて大好きなんだけど、父は、どうしても無理みたいで。
人それぞれ好き嫌いはあるから仕方は無いと思うけど、でも差別的な言葉を言われると、アタシは悲しくなるわけよ。何も無理に好きになれとは言わないけど、その人のありのままの姿を認めてあげればいいじゃない?
母が「男、女で区切れるようなものではなくて、医学的にも曖昧な性で生まれてくる人が一定の割合で居るということが判明しているのだから、その人を差別するのではなく認めてあげたら?」と諭すのだけど、やっぱり無理みたい。
これは諦めるしかないのか、悩むアタシ。
もちろんカミングアウトなんてできないわよ、父には。
難しい問題よね。特に身内となると。でもアタシは、こうやって発信していくことがアタシの役割だと思っている。誰もが自分らしく生きられるようになりたいわね。