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ほぼ引きこもり×スマホ位置ゲーム

生きづらさを抱えて
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以前、支援していた利用者さんのなかに「ほぼ」引きこもり状態の方がいました。

「ほぼ」というのは、通院やタバコの買い物などには外出できるからです。

ご自身でも「普段は家に引きこもっているから」と話していました。

やや肥満体型だったこともあり、週2~3日「散歩」することを提案しましたが、「デイケアには通っているからそこで歩いているから」と拒否されました。

就労についても「そのうち」「いずれは」と答える方なので、変化が苦手なのかもしれないなと感じていました。

しかし、ある日、その利用者さんから「最近、外出することが多くなった」と笑顔で報告されました。

スマホアプリの位置ゲームにハマったようなのです。

そのゲームは、外に出て歩いてキャラクターを捕まえるというものでした。

歩いたりキャラクターを捕まえたりすることでレベルが上がっていくので、その利用者さんは「キャラクターを全種類集めたい」「レベルを上げたい」という意欲を持っていました。

元々ゲーム好きなこともあってか、そのスマホ位置ゲームとの相性も良かったようで、飽きることなく続けていました。

私自身もその位置ゲームをプレイしていたので、利用者さんと会う日には「あのキャラクター捕まえた?」「バトルした?」など、そのゲームの話で盛り上がることもできました。

利用者さんは友人付き合いが少なく、ゲームの話をする相手がいなかったため、私とゲームの話ができるのが楽しかったようです。

「最近、父親もこのゲームにハマってて…一緒に散歩がてらプレイしてるんだ」と話されていたこともありました。

利用者さんからご家族の話を聞くのはあまりなかったことなので、驚きましたし、とても嬉しかったです。

このエピソードが、引きこもっている方全員に当てはまるとは考えていません。

ただ、何かのきっかけで外に出掛けられるようになることもあれば、スマホなどを使った現代的なツールがきっかけになることもあります。

また、スマホゲームが利用者さんとの会話や関係構築のきっかけになることもあります。

利用者さんの状態が好転するのも支援者との関係作りも、時代によって変化し、現代的なツールと繋がっているのですね。

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