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ビデオ通話よ、難病患者のバリアを打ち破れ

生きづらさを抱えて
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コロナ感染症が流行してから早くも3年が経ちました。こんな時代が来るとはあの時に誰が想像したでしょう。

同じ難病仲間たちとの話を今回は書いていきます。私たち難病患者にとって、コロナ感染症は他の人たちよりもはるかに脅威でした。

呼吸機能や免疫機能が元々低下していた人もいて、自分が陽性になり重症化すればたちまち人工呼吸器装着、寝たきり、筋力低下、そして永遠の寝たきりになることが現実問題として迫ってきたからです。

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コロナ禍での生活

当然、外出自粛はそれぞれが徹底していました。外に出るのは病院、美容院だけという人もいます。感染の恐怖からメンタル的に不安になり不眠症になった仲間もいます。元々あった難病に対する不安感があったところに、外部からのウイルスに対する恐怖。

コロナ禍になる前には、同病仲間たちと一年に2回ほど会ってランチがてらおしゃべりを楽しむことをしていたのですが、それもできなくなりました。お互いの近況報告だけでなく、今どんなことに困っているという話をすれば誰かが良い方法や制度を教えてくれたりという情報交換の場でもあり、病状に共感してくれる安心感を得られる場でもあったので、それができない時期はお互い孤独感を抱えていたように思います。

そして、私の最も大切な同病仲間の一人が、コロナ感染から重症化して1ヶ月近く入院しているということを知り、とても衝撃的でした。今の私があるのは彼女のおかげであり、どうか回復してほしいと願っています。

そして、誰しも、いつそんな状況になるか分からないわけですし、会える時に他の仲間たちと会いたい!と強く思ったのです。

そういえば私たち、今まで一度もビデオ通話をしていなかったなぁ。

ビデオ通話をやってみた

私は仕事ではリモートワークをしていてWEBミーティングもしているのに、なぜか友人や身近な人とは全然していなかったという不思議。みんな、やってみようよ!と声を掛けると「やりたい!」「顔を見て話がしたい!」と皆、乗り気。

ビデオ通話の為のアプリはいろいろありますが、LINEを使ってのビデオ通話でした。お孫さんが乱入したり、自由な雰囲気でリラックスして話せることに良いことづくめでした。今更ながらですが、車椅子ユーザーや難病患者にとってこんなにも便利でラクなものは無いなぁと実感したのでした。難病患者の目線から、その利点を書いてみます。

予定が立てやすい

身体障害がある難病患者の場合、車椅子を使っていたり、杖歩行だったり、歩けても短距離しか歩けない…など様々な状態の者がいます。リアルで会うときのランチ会では、困る事はたくさんあるのですが、まず、みんなのスケジュール調整が大変でした。ヘルパーさん同伴で参加する場合には介護事業所と1か月以上前に調整が必要だったりします。ヘルパーさん同伴で来るメンバーが複数人いると、それぞれの外出可能な日をすり合わせるだけでも大変です。この時点で心折れる事も少なくないです。まだ準備段階なのに。

ようやくスケジュール調整が終わっても、そこで安心してはいけません。会う直前になってから「ヘルパーさんが体調不良で支援に来れなくなったので、今日、ランチ会には行けないわ~」とか予期せぬ事態も起こります。他人の手を借りないと外出できない者にとっては他力本願。自分だけの都合で動くことは叶いません。そこは我慢して生きていかねばなりません。

そして一度決めたランチ会の日を変更する事もまず無理です。普段外出しづらい者たちが練りに練ってようやく決めた日にち。普通ならすぐに「リスケジュールしようよ!」と可能だったりするでしょうが、我々にはそんな簡単な日時変更はあり得ません。

それに比べビデオ通話なら外出の必要がありませんから、予定が組みやすい事!ブラボー!

利用するお店の事前調査をしなくていい

近隣のメンバーだけで集まるランチ会では多くて8名くらいが集まるのですが、利用できそうなお店を探すのも一苦労です。

というのも車椅子ユーザーが半数ほどいるため、車椅子のまま着席できる席がある事が必要。店内や通路が広めでないといけません。それほど広いスペースをとるわけではありませんが、他のお客さんの邪魔にならないことにも気を遣います。

店の入り口や店内に大きな段差がない事も重要。

自力歩行するメンバーの場合、あまり長い距離を歩けないため駅からすぐという立地も大切。そうなりますとなかなか候補の店が決まらなかったりします。事前に下見に行って確認も必要です。

そして問題なく利用できることが分かったら、他にはあまり選択肢が少ないため次からも同じ店ばかりになります。そのためランチ会と名乗っていても様々なジャンルのお店を渡り歩くようなグルメな会にはなりません。とりあえず怪我せず無事に目的地にたどり着ける、お店に入ることができる、食べる事が出来ておしゃべりできる、それだけでいいのです。

最低限だけを満たしていれば、多くを望まない。そうやって諦めと妥協を繰り返して生きていくのが、障害があっても平常心を保つコツなのかもしれません。

ということでお店探しの必要が無いだけで、かなりの労力削減です。それぞれが好きな食事をとりながらビデオ通話すれば良いのです。

当日にベストな体調であることに神経を注がなくて良い

これが一番大きいですね。大変なスケジュール調整を経て決まったランチ会。何としても行かねばと体調管理に気を遣ってはいますが、疲れやすく故障が出やすい身体。当日になって体調不良で欠席するメンバーもいたりします。そんなときは遠慮無用。自分の身体優先で、欠席や遅刻、早退もOKというルールを作っています。

ビデオ通話ですと、少々体調が優れなくても自宅でゆったりと過ごしながら画面越しにおしゃべりする事が可能です。外出先から帰宅して疲労困憊になって翌日に寝込むという心配もありません。そう、身体障害が重めになってきますと、外出した後に筋肉疲労などで全身が筋肉痛、翌日は台無しになるというのは日常茶飯事です。それでも会いたい人がいる時は会いに行くのです。

ビデオ通話だと疲労も残りません。ああ、なんて素晴らしい!

天候に左右されなくてよい

手動車椅子ユーザーは自分で傘を差せません。レインコートが必要です。杖歩行の者も、雨や雪ですと足元が滑って危険ですので当日のお天気は最も気になります。でも自分たちではどうしようもないことですので、運任せにするしかありません。せめて、最寄り駅からは雨に濡れずに行ける場所にあるお店を選ぶということをしていました。

そういった手間も無くなるわけです、ビデオ通話は。

まとめ

車椅子ユーザーなど障害を持つ人にとっては全て「あるある」の事ばかりです。でも、このような世界で生きたことが無い人にとっては、意外に知らなかったということも多いのではないでしょうか。ああ、こんな理由で困る人もいるのだな、くらいの気持ちで読んで頂けたなら幸いです。

コロナ禍で制限された生活に嘆くこともありましたが、こうやって新しいツールを使うことで障害者や難病患者は特に便利さを実感していることも事実なのですねぇ。

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