ASDって何?
ASDは、最近、子供の20人から50人に1人、診断されているとも言われています。
少し前まで、自閉症、アスペルガー、広汎性発達障害と言われていました。
今は、まとめて自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder: ASD)といいます。
できることと、できないことが極端で、本人は、困っているのですが、コミュニケーションが苦手でうまく伝えられないことが多いです。
我が家の次男がASDと診断されるまでと、ASDの子供の特徴5つを実体験を交えてお話します。
この記事を読めば、ASDの特性がわかり、クラスに1人はいるASDの子供とのトラブルも軽減することができるかもしれません。
ASDの子供の特徴5選
1人遊びが好き
1対1で友達と遊ぶことはできますが、人数が増えると、暗黙のルールが分からず、空気を読むことが苦手なため、一人でぬけて、遠くからみんなの遊びを眺めます。
本人は、この距離感がちょうど良く、鬼ごっこやドッチボールなど、参加していなくても、遠目で見ながら一緒に楽しんでいるのです。
次男も、休み時間は、ジャングルジムの上がお気に入りの場所。
同学年の子が、遊ぶ様子を見て楽しい。
1人でいるように見えても本人は、これで参加してしているつもりで心地いい時間なのです。
好きなことや興味のあることへの知識が豊富
好きなことには、過集中して、話がとまらなくなります。
一度、お城について調べたところ、戦国時代の日本史にはまり、暇さえあれば本やYouTubeで調べていました。
たった数ヶ月で、人物像や、戦いの戦略などストーリー仕立てで話せるようになりました。
また、松の木に興味を持った時は、近所を散歩して、松の種類を調べたり、松ぼっくりができる時期に毎日観察し、種を採取しました。
興味を持ったことにはとことん打ち込むので、本人にぴったりはまるものが見つかると、コミュニケーション能力も少しずつ磨かれて、日常生活の障害が少なくなるでしょう。
曖昧な言葉が理解できない、言葉を間違える、コミュニケーションが苦手
動作をみせながら
こうやってみて~
は、とても難しいです。
例えば、縄跳びなら、
縄を持つ → 縄を前に回す → 縄を飛びこす → 前に回す → 飛び越す
と細かく1つずつ説明が必要です。
1回飛べたら連続で飛ぶために、『飛んだ後、手首を上げる』と具体的な動作を伝えるとスムーズにできるようになります。
また、言葉の意味の捉え方の間違いも多く、個性と考えれば、面白いです。
「サラダにゴマ油かけていい?」⇒ 「ごまドレッシングでしょ!?」
「みんな体育館にたどり着いたかな?」⇒ 「体育館に来てるかな?」と言いたい
など、通じるけど、違和感のある表現が多いです。
音、他人からの接触に敏感
ざわざわしている環境で、何かに取り組むことは、苦手です。
運動会や発表会など人が多く集まる場所は、色々な音が予測不能で鳴るので、息苦しく感じています。
次男は、接触に感覚過敏があり、病院で医師が腹部を触ることも嫌がります。
洋服もチクチクすると言って、着れないものがあります。
同じ動作を繰り返す、繰り返しているものが好き
3歳の頃、【がまくん かろくん】の絵本が大好きで、「これ読んで〜」
読み終わると「もう一回!」
読み終わると「もう一回!」
読み終わると「もう一回!」
一度読み始めると終わりがなく、親は10回以上読んでへとへとでした。
他にも、回っているものが好きで、洗濯機を飽きずにずっと眺めていたり、交差点で信号が青になって赤になると、横の信号が青になるという繰り返しをずっと見ていました。
同じ法則で繰り返すものは、急な変化がないので、ASDの子供にとっては心が落ち着くのです。
くるくる回るものや、繰り返すものを見て、日常のストレスを緩和しているのでしょう。
次男のASDに気づいたきっかけ
もともと1人遊びが得意で手がかからないなぁと感じていました。
でも言葉の発達も問題なかったので、ASDとは思っていませんでした。
保育園の年長になった時、集団で活動が難しい場面が多くなりました。
1対1で遊んでいる時は、友だちともうまく関わっているのですが、1人増えるとスーッと抜け出てしまいます。
また、子供達と一緒にいるより、先生のそばにいることが増え、集団でのコミュニケーションが難しい様子を感じました。
上の子に軽度知的障害があり、次男も何か困りごとがあるかなと思い、知能検査を受けました。
結果、知的レベルは、グレーゾーンですが、ADHD(アスペルガー)、ASDであることがわかりました。
ASDとADHDの合併
ASDとADHDは、50-60%以上という高い確率で併発すると言われています。
実際、次男もASDとADHDのどちらの特性も出ています。
次男のASD特性
- 集団行動が苦手
- 1人遊びが好き
- コミュニケーションが苦手
- 繰り返すものが好き
次男のADHD特性
- 集中力が続かない
- 興味、関心事が多い(多動)
- 忘れ物が多い(不注意)
発達障害の特性によって、日常の対策は異なりますが、どちらも二次的な問題(不登校や、引きこもり、暴力、自傷行為など)に繋がらないようにすることが1番大切です。
そのために、早くに子供の困りごとを見つけて、療育を受け、社会生活で必要なスキルを身につけましょう。
まとめ
ASD(自閉症スペクトラム)、ADHD(不注意、多動性、衝動性、)、LD(学習障害)などの発達障害の子供はクラスに一人はいると言われています。
宿題を忘れたり、集団が苦手だったり、文字を読むことが苦手だったり、それぞれ困りごとはありますが、どの子も違う分野で得意な才能も持っています。
ASDの子は、特定分野で普通の子にはない集中力を発揮しますし、ADHDの子の奇想天外な発想は、発明の種です。
LDがあっても、トム・クルーズのように名俳優になることもできます。
ASDは、空気が読めない、興味の偏り、集団行動が苦手、が主な特徴で、大人になっても治ることは、ありません。
ただ、日常生活で必要なことを学べば、生活に活かすこともできます。
発達障害をもつ子供たちは、通常の子達より、得意不得意の差が大きいだけなのです。
子供の成長は個々により異なります。
ASDであっても、将来が閉ざされるわけではありません。
日常の困りごとは減らす工夫をして、障害も個性と前向きに捉え、とことん打ち込めることを親子一緒に見つけましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。