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【ニュース記事】「発達障害を持つ子供の育児」について思うこと

育児xいくじxIKUJI
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発達障害を抱えるライター、くまたろうです。

2022年12月に判決が出た「発達障害だった3歳の長男を母親が浴槽に沈めて殺害した事件」について、私なりに考えをまとめてみました。この事件は、私たちにとって大きな問題提起をしていると思います。以下、事件概要と背景、発達障害を抱えるライターの見解について述べていきます。

今回の記事は、私の強い主観や誘導の要素が出ないよう、「事件概要と背景」にはアンダーラインや太文字を使用しておりません。

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事件概要と背景

事件は、3人の子供をワンオペ育児していた母親が、長男を浴槽に沈めて殺害したものです。長男には自閉症スペクトラムの疑いがあり、父親は「気にしすぎ」と受け流し、母親自身も双極性障害を抱えていました。

3人目の子供が生まれたことで、さらに多忙になり、話すことが苦手な長男の将来を悲観した母親は、ニュースで見た「心臓疾患で生きられない子供の記事」をきっかけに、長男の「死」「終わり」に取り憑かれるようになりました。

事件当日は、一度は湯を貯めたものの、思いとどまり湯を抜きました。その後、母親は再び湯を貯め、長男を沈めてしまいました。長男が動かなくなった後、「子供が溺れた」と119番通報し、夫には長男を殺したことを告白しました。残された子供のために自首しないと決め、翌年、夫とは離婚し、その後はシングルマザーとして娘2人を育てることになります。

この事件を起こした母親は逮捕後、後悔が消えることはないと語っています。事件当時、兄弟や知人にも犯行を告白していたということです。そして事件から4年後、知人の通報で事件が発覚し逮捕されました。

自責の年に駆られながら過ごした4年間は生き地獄だったとも語っています。公判では、「身勝手」「長男がかわいそう」「育児の悩みから逃げるために命を奪った」と批判されましたが、弁護側は「障がいのある人の生きづらさを訴え,「身勝手」で片付けることは事件の一面しか見ていないと」主張し、裁判長も「障がいに対する家族の十分な理解や支援がなく孤立していた」と情状酌量する判決を下しました。

専門家の分析によると、母親自身が精神疾患を抱え、発達障害を抱えた長男を含む、年の近い子供3人のワンオペ育児は無理があったと言われています。また母親の情報源がインターネットに偏っていたことも指摘されています。さらには発達障害の育児の相談ができる場所はあるが、精神疾患を抱えながら子育てをする悩みを話せる場がなかったのではと分析されています。

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発達障害を抱えるライターの見解

私自身がうつ病を発症し、ひきこもりを経験したことがあるため、この事件には特に心を痛めます。

人は孤立してしまうと極端な判断や行動に陥りがちになります。これを専門用語で「心理的視野狭窄」と呼ぶそうです。さらに精神障害を抱えているとなると、冷静な判断をすることはより難しいと考えられます。

長男を殺害してしまったことを肯定することはできませんが、この母親は夫にも両親にも理解されず、その孤独感と絶望感は私の想像に及ばないだろうと思います。私たちはこの事件をきっかけに、発達障害や精神疾患を抱えながら育児をする人々に対して、理解と支援をする必要があると感じます。

また、発達障害や精神疾患を抱える人々は、自分たちの置かれている環境や社会に適応するために、多大な努力を必要とします。しかし、そうした努力が報われず、社会から孤立してしまうことがあります。私自身も、社会的な孤立感を味わったことがあります。例えを挙げるなら、社会に適応するための努力や苦しみを「みんなそうしてる!」「頑張っているのはみんな一緒!」の一言で一蹴され、理解されないことが多いように感じていました。

まとめ

この事件は、発達障害を持つ子供を育てる親の孤独感や絶望感が背景にあると思われます。単に「母親が子殺しをした事件」として片付けるのではなく、事件の背景や、悲劇を防ぐことができなかった原因を知ることが重要に思えます。

このような悲劇を繰り返さないためには,私たち社会全体が、発達障害や精神疾患を抱える人々やその家族に対して、理解と支援をする必要があります。

また、孤立化することは誰にでも起こりうることであり、孤独感を抱える人々に対しても、専門家だけでなく社会全体で理解し支え合うことが必要です。この事件をきっかけに、社会の課題と向き合い、より支え合いのある社会を目指していくことが大切だと思います。

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