前回その5では、手術後の経過についてつづりました👇
最終回となる今回は、治療にかかった費用と費用負担軽減のために活用した制度等についてご紹介していきます。
治療にかかった主な費用
下記記載金額は2021年当時の概算金額で、病状・医療機関・治療方法等により異なると考えられます。参考までに閲覧いただけますと幸いです。
子宮頸がん検査(健康診断のオプション検査)
会社の福利厚生として実施される定期健康診断において、希望者のみのオプション検査で子宮頸がん検査を受けました。
オプション検査分は自己負担となり、およそ1,000円程度でした。
合計5回の外来受診
子宮頸がん検査をきっかけに「大きい病院で受診を」と紹介状を受け取り、通院が始まりました。入院期間の前後に合計5回外来に通いました。
- 初 診:エコー検査による現状確認
- 2回目:精密検査(MRI検査等)→卵巣嚢腫と診断
- 3回目:手術及び入院生活の説明
- 4回目:術後の経過観察
- 5回目:手術から1年超の経過観察→良好につき外来終了
それぞれ1,000~3,000円程度の請求額でしたが、2回目のMRI検査を受けた際のみ約5,000円と高かったです。
入院・手術費用
入院期間は7日間で、入院・手術料金合わせて約25万円の請求でした。
活用した制度
社会保険の仕組みや医療費控除等についてざっと知っているつもりでいましたが、いざ当事者となるとわからないことだらけでした。
制度ごとに問い合わせ先もばらばらで、当時とても困ったのを覚えています。
自分が知らずに後悔している点も含めて書いていこうと思います👇
※下記制度等は、2021年当時の情報ですので、各自最新情報のご確認をお願いします。
高額医療費制度
【制度概要】1か月(暦の1日から末日まで)の医療費が定められた上限額を超過した場合、その超過分が支給される制度。
【注意点】入院期間が月をまたぐと、手出し金額が増えることも!
8/29入院→8/31手術→9/4退院という治療スケジュールだったのですが……
手術日を含む8月中は限度額を超過して制度適用、しかし9月分は限度額を超えず制度適用外に。
9月入院分はまるまる自己負担となってしまいました(涙)
ただ、この制度で入院・手術費用をかなり抑えることができました!
傷病手当金
【制度概要】健康保険の被保険者が、病気やケガで療養し働けない場合に、加入している健康保険から手当金が支給される制度。
【注意点①】個人事業主等(第1号被保険者)や家族の扶養に入っている方(第3号被保険者)は対象外となる。
【注意点②】会社を休んだ日数が3日連続した上で、4日目以降から、休んだ日数に応じて手当金が支給される。
私が仕事を休んだ日数は、入院準備2日間→7日間入院→退院後自宅療養3日間、計12日間でした。そのため計9日間が傷病手当金の支給対象日となりました。
なお、支給額の計算方法、その他注意点については下記をご参照ください。
医療費控除
【制度概要】申告者及び生計を一にする者が、1年間(1/1~12/31)のうちに支払った医療費がある場合、定められた計算式をもとに算出された額を医療費控除として、所得金額から差し引くことができる。
※計算式:(1年間に支払った医療費の総額-保険金などで補填される金額)-10万円=医療費控除額(最高200万円)
【注意点①】対象となる医療費には、治療費の他、医薬品代・分娩費用(出産一時金からの超過分)・病院への交通費(公共交通機関のみ)等も含まれる!
【注意点②】保険の種類が異なる家族も対象となり、合算できる!
医療費控除は、勤務先の年末調整では手続きしてもらえないので、会社員も別途確定申告を行う必要があります。
私一人分の医療費を計算してみると、高額医療費制度の活用や任意医療保険による保険料のおかげで10万円には達せず。
しかし、この時注意点②について知らず、夫の分も合わせれば10万円超していたかも……と今でも後悔しています(泣)
任意の医療保険
結婚と同時に加入していた医療保険。乳がんが発覚した友達の話を参考に、「女性疾病特約」をつけていました。
卵巣嚢腫は主契約部分では保証対象外でしたが、特約部分で入院及び手術費用が対象となり、保険金を請求することができました!
会社からのお見舞金
夫の会社に、本人または家族が入院・手術となった際、お見舞金を支給してくれる制度がありました!
ちなみに、夫の扶養に入っていなくても支給対象となる制度でした♩
意外にかかる!こんな費用
治療に直接かかわるところ以外にもこんなお金が…!と思った項目について書いていきます👇
通院の交通費
病院は車で家から約15分の距離で、自家用車で通っていました。
ちなみに、電車とバスを乗り継いで行くと、徒歩を含めて約45分。
医療費控除の【注意点①】でも触れましたが、制度の対象となる医療機関への交通費は公共交通機関のみ。
医療機関への交通手段が公共交通機関かそれ以外か選べる場合は、通院の利便性と確定申告後の還付金等とを天秤にかけるのもいいかもしれませんね。
文書料金
保険会社に保険料を請求する際、診断書や入院・手術の証明書が必要で、これらを病院に発行してもらうのにかかった費用です。
私の場合、約5,000円かかりました。
受け取ることができる保険料の額によっては、文書を請求するか迷ってしまう金額ですね……。
差額ベッド代
通常の場合、複数人で使用する一般病室費用にプラスしてお金を支払うと、個室を利用することができます。
そのプラス料金(=差額ベッド代)は、社会保険の適用外となったり、上記各制度において対象外となるケースが多いかと思われます。つまり、実費負担です。
しかし私が治療を受けた病院は、なんと全室個室!明細に差額ベッド代の記載はありませんでしたので、これに関してはラッキーでした★
そして、個室はイヤホンなしでテレビを見たり、いつでも好きな時に家族や友達と電話できたりと、快適な入院生活となりました★
卵巣嚢腫体験記まとめ
さて、全6回にわたり書いてきましたこの体験記ですが、その6にていったん終了となります。
手術から3年超が経った今、出産を経て生理にも変化を感じる今日この頃です。
再発の可能性を念頭に置きつつ、今後も身体からの声に耳を傾け、日々を過ごしていきたいです。
今後、何か進展がありましたらその7をしたためたいと思っています。
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました!