「フェアトレード」という言葉をご存知でしょうか。 直訳すると「公正な貿易」。フェアトレードとは、発展途上国との貿易において、フェアな取り引きをすることにより途上国の人々の生活を助けるしくみのことです。
そんなフェアトレードのシンボルである「国際フェアトレード認証ラベル」は、世界的に最も認知されている倫理的ラベルのひとつであり、ラベルが付いた製品は、社会的、環境的、経済的基準について定めた国際フェアトレード基準を満たしています。そういった製品を購入することは、小規模生産者と労働者の生活とコミュニティを改善することにつながります。
そしてそれらの基準を満たし、国際フェアトレード認証ラベルの付いたコーヒー。「国際フェアトレード認証コーヒー」は、世界的に拡大を見せるフェアトレード商品のひとつです。フェアトレードというしくみによって、コーヒーの生産者は正当な報酬を受け取り、生活水準を向上させて、安心して質の良いコーヒー生産に取り組めるのです。 2006年に公開された映画、「おいしいコーヒーの真実」でも取り上げられた国際フェアトレード認証コーヒー。日本でも活発に議論されているフェアトレードコーヒーの良さ、そしてより身近に感じられる国内で購入可能なフェアトレードコーヒーを今回は紹介したいと思います。 フェアトレードコーヒーの良さについてお話しましょう。
フェアトレードコーヒーの良さ、それはフェアトレードというしくみの良さにも繋がってきます。生産者にとってのメリットは勿論、私たち消費者にとってもメリットがありますのでいくつか紹介したいと思います。 まずは生産者にとってのメリットです。生産者はフェアトレードというしくみによって適正な代金を得ることが出来、生活を安定させることが出来ます。それによって貧困から抜け出し、所得を増やす機会も得ることが出来ます。そうなれば発展途上国で今もなお問題視されている子供の労働も解決することが出来、子供が必要な教育を受けることだって可能です。
我々消費者にとってのメリットはどうでしょう。
フェアトレードコーヒーを購入したり、実際に飲んだりすることは直接的に生産者を応援することに繋がりますが、それだけではありません。フェアトレードにより収入が安定した生産者は、支援者の協力のもとで技術を学び、より質の高い生産が出来るようになります。そうして私たちはより安全で安心な商品を手に入れることができます。生産者がこだわった質の高い商品は、自分で楽しむだけでなくプレゼントにも最適であることでしょう。 そんなフェアトレードコーヒーは一体どこで手に入れることが出来るのか。フェアトレード商品をより身近に感じることができる国内で購入可能であるフェアトレードコーヒーを紹介しましょう。
全国に店舗を展開するスターバックスコーヒーでもフェアトレードコーヒーは手に入ります。スターバックスは2000年に米国内でフェアトレードコーヒーを販売するためのライセンス契約を結び、2009年には世界最大のフェアトレード購入者になっています。そんなスターバックスで購入できるフェアトレードコーヒーは「フェアトレードイタリアンロースト」という店頭で購入できるコーヒー豆です。クリームやシュガーを入れてもコーヒーの風味を損なわない、ロースト感やスモーキーな風味を楽しみたい方には最適な一品です。コーヒー独特の酸味が苦手な方にもおすすめだそうです。 多くのコーヒー豆を取り扱っていることで有名なKALDI COFFE FARMでもフェアトレードコーヒーは購入できます。季節によって品揃えは変わりますが、公式HPでも紹介されているいくつかのコーヒー豆を紹介しましょう。
「フェアトレードブラジル」はブラジル南ミナス地区産のフェアトレードコーヒーです。ナッツやダークチョコレートを思わせる、バランスの良い味わいは中でもコーヒーらしさが際立つでしょう。「ウーマンズハンドフェアトレードブランド」は、女性の自立への懸け橋。グアテマラの女性たちの手によって育てられたウーマンズハンドコーヒーをブレンドしたものです。優しい口当たりやすっきりとした後味が特徴だそうです。同じく「ウーマンズハンドフェアトレードグアテマラ」は、農園で働く女性の自立を支援しています。やわらかな口当たりと、オレンジを思わせる優しい香りには心が安らぐようです。 フェアトレードという言葉こそ知らなくても、実は身近に商品は並んでいます。最近ではコンビニでもフェアトレードコーヒーを購入できるようなので皆さんも一度購入してみてはいかがでしょうか。 フェアトレードの基本的な知識から、身近で購入できる商品まで紹介してきましたが、少しでもフェアトレードコーヒーに興味を持っていただけたでしょうか?案外身近に存在するフェアトレードコーヒー。
ほんの少しでも意識してみるだけで、貧困に悩まされている発展途上国の人々の救いになるのかもしれません。まだまだ問題点も多く見つかっているフェアトレードというしくみも、今後様々な人たちの力によってより一層社会だけでなく世界を変えていくでしょう。私たちにできることは、と難しく考えすぎず、明日コンビニに入った時にフェアトレードコーヒーを購入してみてはいかがですか?その行動が遠い国の子供をほんの少し幸せにするかもしれません。