グループホームというと、どんなイメージをお持ちでしょうか?
集団生活、他の利用者との共同生活をする場であるグループホームですが、今日は、ちょっと変わったグループホームのお話をしたいと思います。
ペットと暮らせるグループホーム
私が「変わったグループホームだな」「珍しいな」と思ったグループホームがあります。
それは、ワンちゃんねこちゃん(犬猫)と暮らせるグループホームです。
近年、大きな問題となっている動物の殺処分。
その問題に取り組み、保護犬・保護猫をグループホームで受け入れて動物とともに生活することで、「ペット共生型グループホーム」を運営している会社があります。
ペットを飼ってみたいと考える方、動物好きにはすごくメリットの大きいグループホームだと感じます。
単純に動物と触れ合うことは、「アニマルセラピー」という言葉もあるように、心の癒しに繋がります。
つらいときも楽しいときもいつも寄り添ってくれる動物たちに、日々、笑顔と元気をもらえるのではないでしょうか。
そして、私が一番魅力的だと思ったのは「お世話」をすることです。
動物のお世話から生まれること
グループホームだけではありませんが、悪くいえば利用者は「お世話をされる側の人」という認識が強いものです。
「お世話をされる」ことが当たり前になると、人はどんどん「お世話をしてくれる人」に頼ってしまいます。
それは「自立(自律)」を考える上では、あまり良いこととはいえません。
動物(ペット)のお世話をすることは、利用者に「お世話する側」であることを気付かせてくれます。
ペットの世話をする人間は、命に対する責任を持たなければいけません。
食事や排せつの処理など、身の回りの世話を毎日行わなければいけません。
面倒に思うこともあるかもしれません。
でも、ペットにとって利用者である「私」は「お世話する側」であることに気付くと、「この子(ペット)のためにちゃんとしよう」という気持ちが芽生えてくるのではないでしょうか。
自立心ともいえると思います。
また、ペットとともに遊んだり散歩したりすることで規則正しい生活も自然と身に付いていきます。
まとめ
支援者がどんなに「自立しよう!」「自立に向けて頑張ろう」と言っても、本人にその気が起きなければ意味がありません。
自分よりも弱き小さな命、でもかけがえのない命をお世話することは、癒しと自立心をもたらします。
ペット共生型グループホームは、「いつか一人暮らししたときにペットを飼ってみたいな」という夢を描けるグループホームだと思いました。