前回、Irodori-TTS を Mac で動かして速度を測った話を書きました。
実用になる、という話でした。ただ、ひとつ大きく詰まったところがあります。
英語が、そのままでは読めません。
製品名、サービス名、ツール名。原稿に入れた瞬間に、おかしくなります。
日本語に特化したモデルなので、これは避けようがありません。
やることは単純です。全部カタカナに書き換える。

実際に置き換えたもの
宣伝用の動画のナレーションを作ったときに、書き換えたのがこれです。
Rapls → ラプルス
WordPress → ワードプレス
Gemini → ジェミニ この3つで、全部きれいに読めました。
置き換えたあとに読み間違えたものは、ありませんでした。
いちばん難しいのは、造語です
読み方が、決まっていない
WordPress や Gemini は、日本語での読み方が決まっています。
「ワードプレス」「ジェミニ」。誰が読んでも、だいたい同じです。
問題は、自分で作った名前のほうでした。
自分の製品名を、どう読ませるか
「Rapls」というのは、自分で作った名前です。
辞書に載っていません。英語として自然な読み方も、決まっていません。
「ラプルス」にしました。
ただ、これは自分で決めただけです。「ラプルズ」でも「ラップルス」でも、間違いとは言えません。
ここで、決めることになります
音声にすると、読み方を決めざるを得ません。
文字で書いているうちは、読み方が曖昧なままでも困りませんでした。
読ませようとした瞬間に、決める必要が出てきます。
これは思っていなかったところでした。自分の製品なのに、読み方を決めていなかった。
置き換えるときに考えたこと
1. 一般的な読み方があるなら、それに従う
WordPress を「ワードプレス」にするのは、迷いません。
日本語での呼び方が定着しているものは、そのまま使えばいいです。
独自の読み方にすると、聞いた人が別のものだと思います。
2. 造語は、自分で決めて、そのあと統一する
1回決めたら、以降は変えないほうがいいです。
動画ごとに読み方が違うと、同じ製品だと分かってもらえません。
メモに残しておくことを勧めます。時間が経つと、自分でも忘れます。
3. 長さも変わります
これは、あとで気づきました。
「Rapls」は5文字ですが、「ラプルス」は4文字。読み上げの長さが変わります。
短い原稿なら気になりませんが、秒数を合わせたい場合は、そこも影響します。
数字と記号も、確認したほうがいいです
数字の読み方
これは、まだ試していません。
「1」を「いち」と読むか「ひとつ」と読むか。文脈によって変わるはずです。
思ったのと違う読み方になったら、カタカナかひらがなで書けば済みます。
記号
「〜」「・」「/」といった記号も、どう扱われるか分かりません。
読ませたくない記号は、原稿から外すのが確実だと思います。
漢字も、弱いところがあるようです
これは、他の方が書いていた話です。
Mac で試した方の記録に、「漢字部分がやっぱり弱い印象なので、ひらがな か カタカナ にするとよさそう」という感想がありました。
自分の原稿では、そこまで困りませんでした。ただ、読みが複数ある漢字は注意が要ると思います。
「行った」を「いった」と読むか「おこなった」と読むか。文字だけでは決まりません。
そういう箇所は、最初からひらがなにしておくほうが安全です。
原稿を書くときの、実際の手順
1. まず普通に書く
読み上げのことは考えずに、内容を書きます。
最初から読み上げ用に書こうとすると、内容がおろそかになります。
2. 英語を全部拾う
アルファベットで書かれているものを、探します。
検索機能で1文字ずつ探すのは大変なので、読み返して目で拾うほうが早いと思います。
製品名、サービス名、略語、単位。このあたりが引っかかります。
3. 置き換えて、別ファイルにする
元の原稿は残してください。
カタカナに置き換えたものは、読み上げ専用の原稿として別に持ちます。
これを混ぜると、あとで困ります。文字で公開する用と、読ませる用は別物です。
4. 短く区切る
1回に生成できるのは30秒ほどまでです。
その前提で、文を区切っておきます。あとでつなぐことになるので。
5. 読ませて、聞く
ここは、飛ばせません。
文字で見て問題なくても、聞くと違和感があることがあります。
置き換えの表を、作っておくと楽です
同じ言葉が、何度も出てくるからです。
元の表記 読み上げ用
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Rapls ラプルス
WordPress ワードプレス
Gemini ジェミニ
(以降、出てくるたびに足していく) 次に動画を作るとき、これがあると速いです。
そして、読み方が統一されます。
やってみて思ったこと
手間は、思ったより小さい
面倒に聞こえますが、実際は数分です。
1本のナレーションに出てくる英語は、せいぜい数個でした。
置き換えて、読ませて、確認する。それで終わります。
読み方を決める、という副産物
これが、いちばん予想外でした。
自分の製品名を、音でどう呼ぶか。
文字で書いているうちは、決めなくても困りません。音声にすると、決めざるを得ない。
決めたら、そのあとずっと使えます。動画でも、人に説明するときも。
まとめ
- 日本語に特化したモデルなので、英語はそのままでは読めない
- やることは単純。全部カタカナに書き換える
- 実例:Rapls→ラプルス/WordPress→ワードプレス/Gemini→ジェミニ
- 置き換えたあとは、全部きれいに読めた
- 難しいのは造語。読み方が決まっていない
- 音声にすると、読み方を決めざるを得なくなる
- 一般的な読み方があるなら、それに従う
- 造語は自分で決めて、以降は統一する。メモに残す
- 文字数が変わるので、秒数を合わせたい場合は影響する
- 漢字は、読みが複数あるものに注意
- 原稿は元と読み上げ用を分ける
- 置き換えの表を持っておくと、次から速い
手間としては、数分でした。大した作業ではありません。
ただ、自分の製品の読み方を決めることになったのは、思っていなかったところでした。
文字で書いているうちは、曖昧なままで済んでいたんです。
次回は、実際に宣伝動画のナレーションを作った記録を書きます。
参照音声をどう用意したか、何本に区切ったか、どこでつまずいたか。
※本記事は2026年8月時点の内容です。モデルの更新で、読み上げの挙動は変わります。

