どうしてうちの子は挨拶ができないのかしら?
あの子は挨拶もしないし、愛想が悪いな
こんな風に感じたことはありませんか?
私も保育園の頃の娘に、
挨拶しないと、友達できないよ!
無視されたら相手は嫌な気持ちになるでしょ!
とチクチク話をしていました。
しかし、娘には、どうしても声を出せない理由があったのです。
この記事を読めば、場面緘黙症という不安障害を理解でき、小学校低学年までに克服することができます。
(アイキャッチ出典元:https://teniteo.jp)
なぜか声がでない
挨拶をするように促していた私ですが、どうして挨拶しないのか尋ねると、意外な答えが返ってきました。
急に声かけられると、びっくりしちゃって、のどがキュってなって、声が出なくなっちゃうの。
家では、ペラペラペラペラうるさーい!!というくらいおしゃべりな娘。
すねているわけでもなく、怒っているわけでもなく、相手へのいじわるでもなく、ただ声がでないというのです。
場面緘黙症とは
場面緘黙症とは、発達障害の子供に起こりやすい不安症状です。
小学生の500人に1人は経験していると言われています。
家では、普通に話ができるのに、幼稚園や学校など特定の状況で声がだせなくなります。
場面緘黙が起きる状況
- 不安が強い
- 緊張している
- 初めての場所、人
家では、普通に話ができるので、気づきにくい障害で、本人にとってはとても辛いものです。
どうして声が出ないのだろう?
とても不思議に思っていましたが、よく考えたら私にも経験がありました。
もしかしたら皆さんも一度は経験あるかもしれません。
家の中には母がいたので、「キャー」とか「たすけてー」と叫べばよかったのですが、私は、のどがキュッとしまって、声が出ず、その場で一歩も身動き取れませんでした。
人は誰でも極度の不安にかられると体が動かなくなる場面があるのです。
小学校低学年までに克服する
場面緘黙症は、年齢とともに軽快していくと言われています。
できれば、小学校低学年までに克服すると、自己肯定感が低くなるなどの二次障害を防ぐことができます。
話せるようになるためのポイントは以下の3つです。
辛い気持ちによりそう
本人は、話したいという気持ちがあります。
ただ、自分でもわからないけれど、声が出ないという状況です。
一番辛い思いをしているのは子供自身なので、その気持ちに寄り添うことが何より大切です。
自分の見方がいることで、安心して外の世界で挑戦することができるようになります。
興味のある習い事で安心できる新たな場所を作る
自分の好きなことであれば、夢中で楽しんでいるうちに話せるようになる場合があります。
友達を作るより、仲間を作ります。
娘は、バドミントンのスポーツ少年団に入団しました。
初めの1年間、挨拶も返事もできず、愛想の悪い子といった感じでした。
後輩が入ってきて、教えたり、またゲームで勝った時にはうれしくてはしゃいで、いつの間にか仲間ができて話せるようになりました。
兄弟、友達と比べず、大事な存在であることを伝え続ける
私が初めに娘にかけていた言葉、
挨拶しないと友達できないよ!
というメッセージは、娘にとっては苦しいものだったと思います。
「友達がいない自分はダメなんだ」と思ってしまうのです。
小学校に入ってから、「今日も1人で折り紙やってて楽しかった」という娘に、私は「折り紙楽しいよね」と共感をし、事あるごとに、「生まれてきてくれてありがとう」「大好きだよ」と伝え続けました。
1年生の時は、いつも1人で過ごしていましたが、2年生になってからは、気の合う男の子とおしゃべりして毎日学校が楽しくなりました。
まとめ
家ではよく話をするのに、外では挨拶ができない。
親としては、育て方が悪いのかなど考えてしまうかもしれません。
でも、親のせいでも、本人がわざとやっていることでもないのです。
不安を取り除いてあげることで克服することができます。
私が場面緘黙症を理解するのに、とても役に立った本を紹介します。
娘が1年生の時に一緒に読みました。
娘は「この通りだ」と言って、学校にこの本を持っていき、担任の先生に渡しました。
そして、先生は、娘のことをクラスのみんなに説明してくれました。
2年生になり、娘は場面緘黙症を克服しました。
辛い思いをしているあなたのお役に立てたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。