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精神障害者はどこで生きる?

生きづらさを抱えて
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精神科病院というと、どんなイメージを持つでしょうか?

常に施錠された病棟(閉鎖病棟)。
牢屋のように何もない部屋(保護室)。
手足の自由を奪う拘束(身体拘束)。
何十年も入院させられている(長期入院)。

マイナスなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?

事実、閉鎖病棟も保護室も身体拘束も存在していますし、必要があると判断された場合には行われていることです。

最近だと精神科病院内で起こった虐待事件などもあり、精神科病院のイメージはさらにマイナスになっていると思います。

では、精神科病院は無いほうが良いのでしょうか?
長期入院している患者さんは、みんな退院して、地域で生活すべきなのでしょうか?

もちろん、入院せずに生活を送ることができるのが1番です。

精神障害を持った方が地域で生活する方法としては
「1人暮らし」「実家など親族と暮らす」「グループホームなどの共同生活の施設に入居」
などの方法があります。

身内に頼れる人がおらず、日常生活のスキルが低い(家事が不得意など)場合、支援者としては、支援の手が入りやすいグループホームを薦めることが多いです。

しかし、問題が…。

まず、グループホームは数が少ない上に空きも少ないのが現実。

数が少ないなら作ればいい、増やせばいい…とも思われますが、そんなに簡単な話ではないのです。

精神障害者を対象としたグループホーム等の施設を作ると、その地域から「反対」の声が挙がるのです。

「精神障害者は何をするかわからない」
「子どもたちが危険な目に遭うのではないか」
「包丁を振り回したり暴れたりするのではないか」
「〇〇事件みたいなことを起こすのではないか」

これは私が支援者として関わるなかで、実際に言われた言葉です。

100人中100人がこのようなことを思っている、とは思いません。
しかし、このような考えを持つ方は少なくないのです。

「偏見」「差別」「排除」
言葉にするのは簡単ですが、「される側」は心がえぐられます。
存在していること、生きていることを否定された気持ちになります。
支援者としても「無力」を感じます。

ですが、偏見や差別をなくすことは難しいことです。
それが「その人の価値観」だからです。
価値観を変えることはとても難しく、それを否定することは新たな「差別」を生むかもしれません。

精神障害を持つ人は地域で生活することが困難。
精神科病院に入院することも否定される。

では、一体どこで生きればいいのでしょうか?

これは、あなたに関係のない話ではありません。
あなたが住む地域に「精神障害者を対象にした施設」ができるとしたらどうしますか?
親、配偶者、子ども、兄弟姉妹、恋人、友達が精神障害になったらどうしますか?

これはとても身近な問題なのです。

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