こんにちは!くるみです。
一般就労と、作業所での就労。どちらも経験した私が「作業所」(就労継続支援A型事業所、就労継続支援B型事業所)の知られざる世界を皆さまにお伝えしていきます。
今回は、とんでもない非効率な現実に驚愕したお話です。
※辛口な意見も書きますが、各々の作業環境や障害によっても異なりますので、あくまでも私の経験した範囲での事とご承知おきください。
一枚ずつ手差し印刷の地獄
作業所でパソコンを使う仕事に従事しています。印刷するためのプリンターが数台あるのですが、あるプリンターが経年劣化で故障しました。
完全に故障したわけではなく、まとめて用紙をセットしておけば一枚ずつ紙送りでどんどん印刷してくれる紙送りの部品か何かが壊れたのです。
つまり、4千枚ほど印刷しないといけないのに、一枚一枚手作業で用紙を手差しにセットしてあげなくてはいけません。
うぎゃー、まじか!!
サイズが小さなものを印刷するための家庭用プリンターみたいな機種で、正常に動いている他のプリンターはまた別の用途専用なので、この半分壊れかけのプリンターを使うしかありませんでした。
通常であればパソコンから印刷設定で4000枚の設定を行い、ボタン一つで送信。100枚ほど用紙を入れておけるので、それが無くなれば補充しますが、その間は他の作業を進めることができます。
が!それができなくなったので、ずっとプリンターに付きっきりで、一枚吸い込むごとに、また一枚セットするの繰り返し。
結局、延べ30時間をこの作業だけに費やしたのでした。その後、2か月間に渡り壊れかけ状態で使い続けました。
どこでも、こういうことって普通なのでしょうか?
普通の企業じゃあ、あり得ませんよね。あ、ここは作業所だったわ。
節約が第一!
自分たちで修理が不可能であれば、業者さんに修理を頼むか、最悪は買い替えになるのでしょうけれど買い替えるともちろん費用がかかります。プリンターですから5万円ほどするかもしれません。
購入すれば「生産活動に係る経費」として処理されるため、結果的に利用者に支払う工賃額が減ることになります。それもあって簡単に買い換えられないという職員の説明も理解はできます。
また、作業で使うパソコンが古く頻繁にフリーズし、ひやひやしながら使っていますが簡単には買い換えてくれません。工賃積み立てが減りますから節約が必要です。
デスクトップにデータを置いておくと動きが悪くなるから、とデスクトップには制作データを置かず外付けハードディスクに保存するよう言われ指示に従いましたが、数年経つとそのハードディスクの具合が悪くエラーメッセージが頻繁に出るようになりました。
ハードディスクが壊れると、過去の大切なデータが失われるため何とかしたほうがいいのではと職員へ訴えましたがスルーされました。節約が必要です。
データが1か所にしか無い状態は危険なため2か所にバックアップしたほうがいいと訴えましたがスルーされました。節約が必要です。
そしてある日、ハードディスクはお亡くなりになられました。ご冥福をお祈りします。
その後の混乱は、ご想像の通りです。
パソコンやプリンターは確かに「生産活動に係る経費」になるのが普通なのかもしれません。でも、それだと経費がけっこうかかって一向に工賃が上がらないし、かといって節約のため古い機器を使い続けると恐ろしく効率が落ちるし。
どーしたらいいのー?!誰か教えてください。
なんだかモヤモヤしたものが残ります。
やはり作業所の独自な世界
会計上の扱いをどうするかはもう、百歩譲って、目をつぶるとして。とりあえず、非効率な作業を延々と続けるくらいなら、さっさと新しい機器に変えてしまうほうが良いと思うんだけどなー。
そして非効率な作業は他にも。
ある製品をセミオーダーで作っていて、お客さまの希望に応じて作っていくのですが。販売価格は300円です。それを作るのに、時給300円の者で2時間かかります。
これって「生産」活動ですか?