最近、色々なページを見ていて、気になった画像を保存すると .avif と言う拡張子が付いていることが多く、見慣れないフォーマットだなと思っていました。
調べてみると、以下のようなことが分かりました。
AVIF (AV1 Image File Format) とは、最新の画像ファイル形式の一つで、AV1 ビデオコーデック（AOMedia Video 1）を基に開発されています。
これは、ウェブやアプリケーションでの画像表示の効率性を向上させ、より高品質で低データ量の画像配信を可能にすることを目的としています。今回は、AVIFの概要やメリット・デメリット、将来性、対応状況、使えるツールなどを紹介していきます。
AVIFの概要
「AVIF」は、Alliance for Open Media （AOMedia）が開発したオープンソースのビデオコーデック「AV1」を基にした静止画ファイル形式です。「AV1」は、GoogleやMozillaなどの大手企業が開発に参加し、ビデオストリーミングの効率を大幅に向上させました。
AVIFは、この AV1 の技術を静止画に応用し、JPEG や PNG、WebP などの従来の画像ファイル形式に対して優れた圧縮効率と画質を提供しています。
AVIFのメリット
AVIFには以下のようなメリットがあります。
高圧縮率: AVIF は、JPEG や PNG、WebP に比べて圧縮率が高く、同じ画質でデータ量を大幅に削減できます。これにより、ウェブページの読み込み速度が向上し、データ通信量を節約できます。
広い色域と高精細度: AVIF は、HDR（ハイダイナミックレンジ）や広色域をサポートしており、従来の画像フォーマットよりも豊かな色彩表現が可能です。また、透過やアルファチャンネルのサポートもあります。
アニメーション動画対応: アニメーション GIF のように、短いアニメーションをする動画を作成することもできます。
ロイヤリティフリー: AVIF はオープンソースであり、特許料が不要です。企業や開発者は、コストを抑えてAVIFを利用することができます。
AVIF のデメリット
AVIF のデメリットは以下の通りです。
圧縮・解凍速度: AVIFの圧縮・解凍速度は、JPEGやPNGに比べて遅い傾向があります。これは、AVIFが高度な圧縮技術を使用しているためで、特に低スペックのデバイスで影響が大きい場合があります。
互換性: AVIFはまだ新しい画像フォーマットであるため、古いブラウザやデバイスでは表示できないことがあります。WebP がほぼ全てのブラウザが対応したのに対して、AVIF はまだ WebP ほど対応されていません。
今後、対応が進んでいきます、それにつれて、この問題は緩和されるでしょう。
AVIF の将来性
AVIF は、高圧縮率と画質の向上により、ウェブページやアプリケーションのパフォーマンスを向上させる大きな可能性を秘めています。また、オープンソースであることから、企業や開発者による活発な開発が期待されます。今後、対応状況が広がり、より多くのユーザーがAVIFの恩恵を受けられるようになるでしょう。
AVIF対応状況
AVIFは、以下のようなブラウザやソフトウェアで対応が進んでいます。
ブラウザ: Google Chrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edgeなど主要なブラウザがAVIFをサポートしています。ただし、AppleのSafariはまだ対応していません。
AVIF のブラウザ対応状況
ソフトウェア: Adobe Photoshop、GIMP、ImageMagickなど、一部の画像編集ソフトウェアがAVIFをサポートしています。
今後、ますます普及することと思います
AVIFを使えるツール
AVIFを扱うためのツールは以下の通りです。
画像変換ツール: Squoosh（オンライン）、cloudconvert.com （オンライン） 、XnConvert（Windows ソフト）などのツールで、JPEGやPNGからAVIFに変換できます。
画像編集ソフトウェア: Adobe Photoshop や GIMP など一部の画像編集ソフトウェアで AVIF 形式の画像を編集できます。
プラグイン: ImageMagick などのツールは AVIF プラグインをインストールすることで、コマンドラインでの AVIF 画像の変換や編集が可能になります。
まとめ
AVIFは、高圧縮率と画質の向上を実現する次世代の画像ファイル形式で、ウェブページやアプリケーションのパフォーマンス向上に大きく貢献できると期待されています。また、オープンソースであることから、今後も開発が進み、さらに多くのブラウザやソフトウェアでの対応が広がることでしょう。一方で、圧縮・解凍速度や互換性の問題も存在しており、低スペックのデバイスや古いブラウザでは十分なパフォーマンスが得られない場合があります。
しかしながら、AVIF のメリットは十分であり、ウェブやアプリケーション開発者は、この新しい画像フォーマットを積極的に取り入れることで、ユーザーエクスペリエンスの向上に繋がることでしょう。
また、AVIF を扱うためのツールも次第に増えており、今後は一般のユーザーにも容易に利用できる環境が整っていくと予想されます。
これからの AVIF の展開が、ウェブやアプリケーションの画像表示に革新をもたらすか、楽しみなポイントです。新しい技術の追求は常に進化し続けるデジタル時代の鍵であり、AVIF はその最前線に立つ画像ファイル形式として注目を集めることでしょう。今後も AVIF の動向に目を光らせ、その魅力と可能性を追い求めていきましょう。
